飯室駅を作る−2

飯室駅に最後まで残っていた給水塔です。土台は角材とバルサ、ボール紙です。タンク
はエナメル塗料の蓋をベースに厚紙とリベット・エッチング板で作りました。
色はハンブロールno.62を塗り、汚しました。土台はパテとエナメル塗料です。給水口は
蒸気の逆止弁をつけてコードの皮膜をぶら下げました。所定の位置に置きます。
駅の土台は5mmバルサです。駅の脇の井戸を作りました。いつもストーリー性が大切
と書いています。この井戸で少しお話します。
屋根をつけて色を付けた井戸です。お岩さんが出てきそう(怖)でも作業してる親父を置く
と急に意味がでてきます。こうした構成の組み合わせがジオラマの面白さです。
■信号機を作る
頸城の信号は軽便鉄道独特のものです。市販にはないので作りました。腕木はLazyja
ckのパーツです。他は自作です。3mm真鍮棒の削り出しとバスウッドで作りました。
色を塗りわけ動作テストをしました。ラ
イトはスーパーライトを入れて絶縁して
支柱の中を通しました。乾電池で点灯
テストしました。モジュールの所定の位
置に設置しました。少し高すぎたようで
す。ダミーの転換レバーに手が届きま
せんねえ。
                         ■模型化する話
 よくシェフは「本物にこだわる」と言われます。色んな模型の楽しみがあると思うのですが、私は架空の
鉄道を想像するのが苦手です。良くできた車両があって、それが走っていた時代や風景を推理しながら
作るのが好きなんです。でも、どんなに資料があっても本物と同じに作れる訳がありません。そこでアレ
ンジやでっち上げが横行します(笑)縮小すらあります。でも、本物のムードがあって欲しいんです。架空
でこのムードを出せる人がいます。これはセンスです。尊敬してしまいます。(私には出来ない〜笑)でも
本物をよく観察してアレンジしていくのは一緒だと思っています。

                    ■飯室駅母屋を作る
今回はあえて説明を省きました。写真から判断できると考えたからです。ただこの駅の
柱の斜め材は曲線で独特なので説明写真を下にあげました。
1、内側(柱側)を丸めた幅が広めの斜め材を45度に接着します。
2、外側の両端を丸やすりで削ります。(必要な細さまで折れないように注意)
3、真ん中をデザインナイフで切り取り、ヤスリで全体を仕上げます。
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飯室駅の脇に大きな桜の木が3本たっています。一般に桜と言えば樹影が丸い染井吉
野です。この木は人間が作り出したものです。飯室のものは自然の桜「えどひがん」と呼
ばれる種類です。この木は大きく上に伸びます。桜の大木、古樹の多くはこの種類です。
シルエットから幹を「カジツカ」という庭木を使いました。葉を落とし、オランダフラワーを差
したり付けたりして樹影を作りました。(江戸彼岸は彼岸の頃咲くので付けられた名前)
全体のトーンを整えます。最初にブドウ色を塗って、床下色を塗り、フラットブラックで陰影
をつけました。葉は近藤式で食器の洗剤いらずのスポンジを細かくして、着色して付けま
した。接着はつや消しの透明ラッカーです。
このサイズです。これは写真から判断しました。多くの木は、HOでもかなりの大きさにな
るものです。これで20cmくらいです。

これで飯室駅を作るを終了します。細かな事は別の機会に・・

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かじつかは鎌倉ヒバ?