Onで木曾森を!                  No,5

  
 
  
レイアウト作りも大詰めを迎えると、だんだん何をすればいいのか分からなくなってきます。気に
  なる樹木を植え替えたりする程度だったりするんですが、実は客観的に見ると問題点が山積して
  いるものなんです。公開運転で気付いたり・・・多くは車輌とレイアウトの関係です。No,5では鉄
  道模型らしく車輌について重点的に書きたいと思います。

 

  色々と走行テストみたいな事をしてみました。急カーブの小レイアウトは条件が厳しいものですか
  ら、ちょっとした転がりの悪さが致命的だったりします。運材は鋼製がオレカンとワム製、木製が
  ペアハンズですが、前者は空で4セット、後者は木材積載で3セットが限界です。ホイットコムも
  酒井も同じです。転がりが良くても重量があるので、出だしで苦労します。

 

  木製運材は空で1セットが37g、鋼製が31gです。ギア比とか複雑に関係するので単純には
  言い切れないのですが、(機関車の重さ=トレーラーの重さ)の時がストレスがありません。当
  たり前と言えば当たり前の結果でした。鋼製の場合、トレーラーの重さが上回っていますが、何
  しろ転がりがいいので走り出してしまえば問題ありません。ポイント通過で苦労する位です。や
  はり、単純に機関車を重くする方がいいという結論です。これも鉄道模型では常識ですね。

  

  ホイットコムと酒井5tを10g重くしてみました。かなりスムースに牽引出来ます。違いに驚きます。
  自画自賛ですが、このシーンはカッコいいです。望んでいた風景ですから・・・(120g→130g)

                    ■ペアハンズの特殊軽量機関車

  なんともマニアックな機関車が模型化されているもんです。特殊軽量機関車は、奥地の作業軌道
  に、機関車をバラして索道で運ぶ為に作られたものです。その為、軽量で簡単な構造になってい
  ます。協三工業と岩手富士産業の2社が製造していました。模型は後者のものです。

  

  接着剤でも製作できますが、やはり半田付けで組み立てます。エッチングを折り曲げて組みます
  が、気持ち良く組み上げる事が出来ます。エンジンや燃料タンクなども組み、フロントにホワイト
  メタル製のパーツを付け、フロントの曲げ加工してある板を貼る段階で悩んでしまいました。説明
  書の(5)の板を付けると、どう考えても填まらないと思うので、省略しました。ホワイトメタル部分
  は低温ハンダ(エコー扱いまたは秋葉原)です。

  

  窓枠パーツを半田付けした後、手摺にもなる0,8mm真鍮丸棒を通して半田付けします。これ
  で窓枠がしっかり固定されました。エンジン部分と燃料タンクの間にも丸棒をグルリと渡しました。
  これはキットにはないので追加工作です。ここでとんでもない失敗に気付きました。フロントの
  板(パーツナンバー・3)を上下逆さに付けていた事です。穴が右下に来ないと・・・やり直すには
  ホワイトメタルの事を考えるとリスクが大きすぎます。結局、穴はメーカープレートで隠し、右下に
  テールランプのように丸いエッチングパーツを追加しました。

  

  連結部分のパーツをネジ留めして、屋根を作り、シートも作りました。DCC化する事を考えると、
  ここにデコーダーを置きたいので様子見するために保留しておきます。燃料タンクの口をパイプ
  (2,1mm)で追加したり、ハンドルを工作しました。運転レバーは手持ちのHO蒸気のパーツ
  のグレシャム注水器や逆転器などを使い、本物の写真を参考にでっち上げました。

  

  下回りはいつものように天賞堂のパワトラをネジ留めするだけです。それに合わせて設計したの
  で1/45だそうです。でもタミヤのフィギュアを置いてみると、悪くないバランスです。運転ハンドル
  を付けた後に洗浄、乾燥後にプライマーを吹き、京阪ライトグリーン(GM34)を全体に吹きました。
  乾燥後にエナメル黒で床や下回り部分を筆塗り、Hゴムなども入れました。ウエザリングも済ませ、
  ほぼ完成です。

  

  誤魔化したメーカープレートとテールライトの写真です。蛍光塗料を塗ったところです。クリアレッ
  ドを更に重ねるとそれらしくなります。運転台の追加パーツの状態。黒く塗ったので目立ちませ
  んが、なんとなく雰囲気は分かってもらえると思います。特殊軽量機関車は組み立てて運用さ
  れていたので、そんなに汚れていなかったと思うのですが、どうしてもマッサラな状態が苦手な
  のです。

 

  1/45ですが、もともと小さな機関車なので、あまり違和感がない気がします。妙にカッコいいと
  思うのは僕の贔屓目なのかもしれません。ヘッドライトも欲しい気がします。四国の魚梁瀬に保
  存されている機関車には付いていましたね。それと、デコーダーをどうするかですね。

 ■いよいよ最終回

  ダラダラと続けた連載も次回で最終回にします。内容は全体の紹介ですね。もっと色々なシーン
  を見たいというお話が多いので、カットを多くしたいと思っています。Onも奥が深いので、個人的
  には、まだまだ続けます。原稿で使わなかった写真を理由も書いて載せます。

 

 

  二枚の全体写真はライトが強く、コントラストがキツくて、デテールが潰れてしまいました。

 

  右の背景のブルーバックが切れているのに気付かず撮影してしまいました。雰囲気がいいのに
  残念ですね。

  

  左はピントが甘くてボツ。ブルーバックも切れています。右は今ひとつ面白味に欠けてボツ。

                            ■車輌のこと

 

  


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