■Steam Sound Decoder
僕には電車やDLにはあまり思い入れがないらしく、サウンド化しても今ひとつ盛り上がりま
せん。一般に市販されているものは、まだ、ちょっとした電子ノイズ位のレベルにしか感じな
いんです。その点、SLのサウンドはドラフトの走行音や汽笛など、いかにもという感じで、音
を入れただけで別の世界が広がると思います。今まではサウンドトラックス社のものを使っ
てきましたが、いかんせん、値段が高くて、全てのSLに搭載というのは難しく思えました。そ
れだけにトラブルがあった時のショックも大きいわけです。最近、諭吉1枚で2個買えるサウ
ンドデコーダーが出回るようになりました。
写真はMRC社のサウンドデコーダー・0001665です。バッフル付きの28mmスピーカーも付
属しています。基板サイズが17,4×17,4mm角です。このサイズなら色々なものに搭載
出来そうです。サウンドトラックス社の時はC12など諦めていましたが、これで可能になりまし
た。。フォンクションも28種類入っています。D101では9種類しか聞けませんが・・・(下記)
基板のサイズから、キャブの大きい木曾のBLWなら入るかもと思い測ってみると可能なサイズ
です。問題はスピーカーでした。キャブ内は無理なのは明らかでした。炭庫しかありません。M
RCの10mmスピーカーを当てると、加工すれば入りそうです。HOnのサウンド搭載は夢でした
から、迷わず挑戦してみる事にしました。スピーカーのバッフルを外して、ヤスリがけし、炭庫に
合わせて加工してはめこみました。バッフルがないので密閉にしなくてはいけません。
実体配線図です。D1が走行用デコーダーでD2がサウンドデコーダーです。スチームサウンドの
場合はDLと違い、電解コンデンサー330μF(C1)と抵抗10Ω(R1,R2)が付いています。この2つ
が取るスペースは、意外に大きいので、HOnサイズでは考えて配置しなくてはいけません。この
他にライト用の配線もあります。今回は、低電圧ダイオードを略して、抵抗(560Ω)1個を青線に
して黄色と白にLEDを配線する事にしました。入るか不安になります。ギリギリです。
色々な組み合わせを試した末、デコーダーの配置が上のようになりました。抵抗とかコードなど
もスペースを取ります。モーターの両脇で配線すれば何とかなります。
キドには念のためにプラ板でフタをしています。僕だけかもしれないのですが。結構ビスとか中
に忘れたりします。配線が済んだ状態。剥き出しの結線部分にはマスキングします。上の計画
と違って走行用デコーダーも炭庫に入れました。LEDとサウンド関係が上回りに集中した結果、
下回りとはシンプルな配線で済みました。集電用2本とモーター用2本の計4本。
入りました〜サウンドが!LEDも点灯しています。苦労しました。いじくり回したので塗装もあち
こち剥げています。音を色々と調整します。(下の表を参照)スピーカーの密閉度が悪いらしく
音圧が上がりませんが、臨時のプラ板なのでしょうがないです。ちゃんとバッフルを作ります。
取りあえず音が出てライト点灯と動いたという事で第一段階。
■フォンクションの選択(青字はD101で聞ける音)
F0 ライトのon/off | F1 鐘のon/off |
F2 汽笛 | F3 エアリリース |
F4 連結音 | F5 ブレーキ開放音/ブレーキ音 |
F6 ホイッスル/レールジョイント音 | F7 焚き口開閉音 |
F8 インジェクター | F9 スチーム音/金属クラック音 |
F10 給水音 | F11 ブロア音 |
F12 サウンドのon/off | F13 石炭音 |
F14 エアホース/開放レバー音 | F15 フランジ音 |
F16 シャベルの音 | F17 クラッシュ音 |
F18 鐘の音を選択 | F19 汽笛音の選択(19種類) |
F20 鐘のスピード調整 | F21 鐘の音量調整 |
F22 汽笛の音量調整 | F23 排気音の音量調整 |
F24 排気音の選択(24種類) | F25 エアリリース |
F26 砂撒き音 | F27&F28 Associated loco sound |
■調整(数字は調整範囲と工場出荷時の設定)
CV50 汽笛音の選択 0−33 4 | CV51 汽笛の音量 0−3 3 |
CV52 鐘の音選択 0−6 3 | CV53 鐘の音量 0−7 3 |
CV54 鐘のスピード 0−50 3 | CV55 排気音の選択 0−3 3 |
CV56 排気音ボリューム 0−3 3 | CV57 ブレーキの音量 0−3 3 |
CV58 エアリリース音量 0−3 3 | CV59 ブロア音ボリューム 0−3 3 |
CV60 焚き口開閉音量 0−3 3 | CV61 インジェクター音量 0−3 3 |
CV62 連結音ボリューム 0−3 3 | CV63 エアポンプ音量 0−3 3 |
CV64 レールジョイント音量 0−3 3 | CV105 個別ナンバー 0-255 |
CV106 ユーザー個別ナンバー 0-255 | CV112 全体の音量 0−3 3 |
CV113 ランダム音のon/off 0−1 1(on) | CV114 ブレーキ開放音量 0−3 2 |
CV117 走行音選択 0−10 1 | CV119 Coupling fire volume 0-3 3 |
CV120 走行音加速スピード 0−32 0 | CV121 走行音減速スピード 0−32 0 |
CV122 ダブルチャフ音 0−1 0(なし) | CV123 チャフ開始点 0−4 1 |
CV125 工場出荷時/リセット - 0 |
説明書にあったものを書き写しましたが、英語が正確に分からない所はそのままにしてあり
ます。おそらく「あれだろう」の見当はついているのですが・・・
上の音を聞きたい場合は各社の上位機種を使わなければいけません。調整用にピッタリな
ものがあります。同じMRC社で出しているサウンドコントローラーです。DCC車もアナログ車
も運転出来て、音も出せます。9以上はシフトキーを押して番号を打つ事でコントロール出来
ます。DCCコントローラーではありません。安いもの(諭吉一枚)ですがサウンドと走行テスト
にはピッタリです。(15V2A)欠点は毎回アドレスが03に書き換えられる事ですねえ。ただ
上にもあるようにF19〜F24で簡単に音を確かめながら換えられるのは便利です。
朝靄の中を空の木製運材を牽いて山に向かうBLW。音が聞こえて来るように感じられたら
写真は成功でしょうか。スピーカーをどう隠すかが今後の課題です。木曾のBLWは薪でし
たから、バルサかなんかで隙間を作りながら山積みするしかないですね。増炭囲いも作れば
隠れやすいかも・・・・ご存知だと思いますが、このBLWは中期型で初期のタマネギ煙突に
筒(遠心分離装置)を簡単に付けたもので、両脇の集塵箱が特徴的です。マイナーな型です
が、木曾のBLWの中で一番好きな形です。
増炭囲いを0,5mm厚のバルサで作りました。オリジナルから、すでに増炭囲いがあって、
更に伸ばした格好です。バルサを切り刻んで薪を積んでいきました。音が遮断されないよう
に隙間を作りながらの作業です。音を出したままで聞きながら積みました。音が減衰される
事なしに積めました。IMONで出しているパーツ(HOE-007)を参考にしています。増炭囲い
を付けてから音圧が少し上がりました。
■このBLWを作っているのは、とれいん誌連載の新しいレイアウト製作記事の為です。蒸気
の似合うレイアウトを作りたいと思っています。ペテン師の小屋も作りたいですねえ。
TOPページへ戻る