タイムマシン              20周年記念

  夢中で走ってきて、ふと気付くと20年も経っていました。あまり昔のことは思い出さないし、気にし
  ない方なんですが、お店の記録としてデジタル化しておきます。昔はこんなだったんだと、ご笑覧
  ください。(写真を接写したので画像が悪いのですが、ご容赦ください。)

 

  なんとオープン3日前!!看板は形になっています。これはシートを貼り付けたもので、イスタン
  ブールのブルーモスクをシルエットにしました。もちろん、シェフ作です。お金がなかったので、厨
  房以外は自作だったんです。この看板を作っている時、近所の人は「ナイトクラブ?」と尋ねてい
  ました。確かにイメージですねえ。

 

  中はこんな感じですよ〜本人は全然焦っていませんでした。(笑)まあベニヤでもいいやと思って
  いました。コーラなんか飲んでないで作れよ〜この物件の元は喫茶店でした。

 

  合羽橋で買った食器とかグラスや棚がワンサカ届きました。この整理だけでも大変ですよ〜
  徹夜続きで頑張っていました。若いからできたんですね〜

 

  7月5日!もうテーブルクロスがかかっているという事は、このまま行くと腹をくくったんですね。
  肝心の料理を仕込まなければいけないからです。外にはもう花が届いています!厨房施設を
  保健所が見に来るので体裁だけは整えていました。

 

  オープンして一週間後です。ランチもやっていたんですが、ビニールシートをかけていました。
  ライトとか象の彫り物(タイ製)など、今でも使っています。右のアーチが出来ています。でも
  左の入り口はまだベニヤのままです。よくこんな状態で営業していたものです。お客様に「大
  分出来てきましたねえ」なんて笑われていました。今の時代ならアウトです。トルコの真鍮製
  ライトがぶら下がっています。これは今でも現役です。
 
 

  一ヵ月後・・・18時半なのにお客さんが居ません(笑)。レジを右手前に持ってきて入り口のアー
  チの中は席にしていたんです。2人席。店らしくなってきました。

  

  オープンした年の大晦日パーティではドネル・ケバブを作りました。この頃はパーティを頻繁にして
  たんです。チュニジア、アルジェリア、トルコの各国大使館員が参加していました。

 

  新年が明けて入り口の所へ地中海地図を作って貼っていました。国名言われても分からない
  お客様が多かったからです。「チュニジア?南米ですか?」そういう時代でした。

 

  壁の上にアラビア語を書いています。ご存知のようにアラビア語は右から左へ書きます。ガイド
  ブックとか置いて、カルタゴの料理がどこかをアピールしていました。

 

  チュニジアへ視察旅行した後に現地のカルタゴ遺跡にあった碑文を写して書いている所です。
  アラブの大旅行家・エルべクリが書いた文章で「カルタゴを訪れる度に新しい発見がある」という
  意味が書かれています。レストラン・カルタゴも、このようにありたいと願っています。

 

  テーブルにニスを塗っています。耐久性を上げる為です。ランチはこのままで営業しました。

 

  アッと言う間の5年間。入り口にアーチが出来ていますが、寒いというお客様の声で扉を付ける
  事に!写真の日付が2月です。

  

  ベニヤ板で作っています。昔から安普請がカルタゴのスタイルなんですねえ。頑張れ昔の俺!

  

  今もある壁のモロッコのタイル風は、ゴム板でハンコを作ってペンキで押したものです。仕上げに
  色を塗っていますねえ。地中海の地図もこの頃に作ったんですね。発泡スチロールと紙粘土で陸
  地を作り、海は引っ込んだ所に溶かしたキャンドルを流しました。場所的にアトラス山脈を紙粘土
  で盛っているところですね。
 
 

  完成した扉です。入り口の所はカウンターになっていた頃もありました。お一人様が座れる席
  です。混んでいる時はカップルの方も利用されていました。待ち席にもなりました。

  

  今も現役のワインラックを作っています。模様はオスマントルコ時代のもの。お酒を置く所なので
  イスラム的なものはご法度です。この頃はボジョレーヌーボーも扱っていました。

  ■昔のメニュー 「アラブ・トルコ地中海料理」という名を付けた原点です。