■乙レイアウトー3

 

  看板作ったり、電柱作ったりと、まったりコツコツ作業を続けています。こんなにノンビリとレイ
  アウトや車輌を作ったのは何年振りでしょう。最近は原稿ネタで締め切りに追われる事が多く、
  模型が出来ないと原稿が書けないという状態でした。

 

  昨日、天賞堂に行ったら、BUSCHのこいつがいよいよ入荷するそうです。半年くらい前に
  送られてきたDMで知っていたのです。ラピュタを作った時もこの風景が念頭にありました。
  右上にある坑道内の雰囲気がたまらないです。この坑道内セット(1473)は欲しいなあ〜
  ロコはマグネット入りで、レイアウトに鉄板仕込めば、勾配もOKとか・・・シンプルな車輌な
  のでネタになりそうです。HO−6,5mmが、今、僕の中では熱いです。

  

  天賞堂で買ったものはウッドランド・シーニックス社の坑夫のフィギュアです。意外に栗島人形と
  バランスがいいんです。それと同社のファインリーフを買って付けました。発売当初は、そのまま
  木になるようなやつが多かったのですが、最近は潅木くらいにしかならないモノばかりです。入っ
  ているプラ樹木の葉にするような考えなんでしょうねえ。それに透けた感じも薄れましたね。製作
  方法が雑になってきた感じです。僕が買うのが、たまたま、そうなのかもしれません。

 ■針葉樹の製作の話

 

  Gaztte誌(1999 Mar/Apr)のPaul Scoles氏の記事を見ていて、なるほどなあと思い、実
  践してみる事にしました。今まで針葉樹の幹は丸棒の先端を細くするだけだったのですが、そ
  れだと根元が今ひとつパッとしません。鉄道模型の場合、車輌と写るのは根元だから重要です。
  根元の裾広がりをパテとかで表現していたのですが、風合いが変わってしまいます。10mm
  バルサ丸棒を削り出して、裾を表現したのが上の3本(丸棒、削り出し、着色の順)です。下は
  7mm丸棒で10mmに比べて効果が薄い感じです。

 

  レイアウトに挿してみると、かなりイイ感じです。今まで不満に思っていたのが解消されました。
  削り出しは大変に感じますが、やってみると、バルサなので加工も簡単です。7mmは裾が気
  にならない奥に使う事にします。幹の着色は薄めた黒を影にして、フラットアースとレッドブラウ
  ンのドライブラシです。

 

  いよいよ葉を付けていきます。準備するのは1mm位のドリル刃とハサミと木工ボンドです。葉
  はグリーンイスラエルというドライフラワーです。着色してあるのが、ちょっとワザとらしい色です。

  

  ドリルで真ん中あたりから、らせん状に穴を開けていきます。上になるに従い密になるようにしま
  す。木の一番上は平らにして垂直に穴をあけます。大きい葉から順番に木工ボンドで差していき
  ます。このドライフラワーは、着色されていて、枝も緑になっているので、そこをフラットアースで着
  色します。このひと手間で仕上がりの見た目が全然違います。北海道のイメージで葉を下向きに
  挿しましたが、杉などは斜め上から穴をあけます。

 

  この色は自然に感じられないので、パウダーを葉にまぶしています。奥の木がまぶしたもので、
  手前がそのままの状態の木です。こういうのは個人の好みです。

 

  針葉樹の植林が済みました。全部で8本製作しました。小さなレイアウトですが、これで存在感
  が増しました。今まで作った中で一番リアルに思える針葉樹です。花粉症の人が思わず嫌だと
  感じたら本物ですよね。奥の山に小さめの針葉樹の先を植えると、遠近感が増すと思います。

 

  こういう小さなレイアウトで、いつも不満に思うのが、レイアウトの端です。撮影する事も多くて
  突然に風景が切れてしまうのが勿体無いと思うのです。ちょっとアイデアが浮かびました。

 

  Busch社の1473(坑道内セット)の中身です。実はKBMCの穴熊さんが、ヨーロッパから取り
  寄せ、1セット譲ってくださいました〜めちゃ嬉しい〜中は小物(ネコ車、ハシゴ、消火器、電気盤、
  坑道内小屋、バルブ、スコップ、ツルハシなどなど)も一杯入っています。

 

  それで肝心の坑道の支え枠ですが、単線用、複線用、片持ち(短)、片持ち(長)と、それぞれ
  6本入っています。一枚の板がレザーカットされていて、端の一部だけが繋がっているので、カ
  ッターで簡単に切り離せます。説明書では24mm以下間隔で設置と書いてあるので、これ一つ
  で済ませようとすると、よくよく計画を練らなければなりません。ちなみに高さは40mmです。

 

  上で高さが40mmと書いたのは、このレイアウトの山の中は50mmで作ってあったからです。
  写真のように10mmのバルサを並べました。コンクリート壁という設定で、上に支え枠を置くと、
  ちょうど50mmになります。坑道の壁や天井はホットナイフで合わせます。コンクリートにはパテ
  を盛るつもりです。

 

  バルサにパテを盛り、ヤスリがけの後、光栄堂アースモデルシート(EMS−25)を幅10mmに
  切って貼りました。壁は表の岩と同じく水性ホビーカラーの焼鉄色(H−76)を塗り、コンクリート
  部分にはニュートラルグレーを塗ってからデッキタンを塗りました。(どちらもタミヤ)それから貝化
  石を撒き、ボンド水溶液を流し、ようやく下ごしらえが整ったという所です。

 

  支え枠を設置した所です。壁に合わせて付けたので少し歪んでいる所もありますが、逆にリア
  ルな感じだと勝手に思っています。そこに補修の支えとか入れたりします。キットに付属の通す
  パイプは1mmの真鍮丸棒で、かなり剛性があり、曲線を上手く合わせないと外れてしまうので、
  1mmのプラ丸棒(Plastruct社MR−40)に替えました。出っ張りは接着剤が乾燥後に切りま
  すが、意外に固い素材なので、シャープに切れるニッパーじゃないとダメでしょうねえ。

 

  出口部分で片持ちから単線用になる場合など、角度とかも違っていて苦労します。片持ちと複
  線用は角度が同じです、強引に丸棒を曲げて辻褄を合わせました。右上の隙間から光が漏れ
  ているので上を塞ぎ、黒く塗ります。白線(単線)、赤線(複線)

 

  もう片方の出口は、少し広めにして、岩の中に詰所や配電盤などを設置しました。支えがない
  ので他の素材(丸太とか)で天井を支える補強を入れようと思います。

 

  支えはPlastruct社のトラス(OWTS−6・H4,8mm)にしました。手前側にも伸びるといいか
  もしれません。祭り記念のプリムスの小ささが際立ちます。広い坑道になりました。