ハンドスパイクの話

 軽田子鉄道そして
お立ち台と、ハンドス
パイクを経験しました。
「大変そう」と思って
いたより、コツを掴め
ば簡単で楽しい作業
でした。私にハンドス
パイクをすすめたI氏
やM氏の思惑どおり、
ハマってしまいました!
「ハンドスパイクは布
教活動に似ている」と
言っていましたが、ま
さに! そして今度は
私がおすすめします。

 「せっかくメーカーさんがレール作ってくれているのに」と私も思っていました。でもレー
ルだけ利用させていただきます。鉄道模型はトータルなものだと思っています。車両は
勿論、建物、植物、季節など、そして重要なのが「佇まい」です。12mmにこだわったよ
うに、レールにも愛情を!問題がないわけではありません。たとえば車輪は脱線しない
ようにフランジが高いので、スパイクをきっちり押し込んでいないと、スパイクの頭でジョ
イント音を刻みます。カタカタカタって(笑)でも、上の写真をご覧になれば分かりますが、
本当に一度経験すると、元には戻れなくなります。

■マイクロエンジニアリング(ME)社のレールとスパイクについて
 CODE40にはME社以外のスパイクは頭が大きく、フランジに干渉するので使えませ
ん。他は接着か、枕木をプリント基板で作ってハンダ付けしかありません。レイアウトの場
合は大量に使うので外注も考えられます。基板のベースはFRPである必要はなく、ベー
ク板で充分ですから高くはつかないでしょう。I氏はポイント全てを基板で作っていました。
エッチングすれば軌間も自動的に取れます。左右の絶縁も。ポイント以外は全ての枕木を
基板にする必要はなく、5本に一本間隔で大丈夫でした。
 CODE55はME社のスパイクは勿論、篠原のナロー用でも大丈夫でした。枕木も割れ
ません。やはりポイント部分は基板で作る方が簡単です。レールに犬釘(スパイク)でなけ
ればというフェチな方以外は充分です。レールの中でもウエザリング(黒染め加工)されて
るものは佇まいが抜群になります。

↑写真はCODE40でのハンドスパイクと市販のレール(手前)同じ9mm!

写真左から枕木に使えそうな角材2×2、3×   上の写真はI氏が作ったCODE55の8番
3、3×2、3×1とME社枕木、ナロー用。レー    ポイントと図面です。枕木の配置も実物
ルは手前からCODE70、55、40。スパイクは   通りです。書いた通り、枕木はプリント基
手前からME社、篠原ナロー用カット、ナロー    板です。
用です。レールには左からME社、真ん中は
ナロー用を打ってあります。
■色々なお立ち台を作る理由
 話はそれますが、今回作ったお立
ち台の話をします。私は色々なテク
ニック(本で読んだり、思いついた事)
をテーマを決めてお立ち台やミニジオ
ラマで試しています。そうして身に付
けた技術を最終的にレイアウトにフィ
ードバックするのです。今回は紅葉
に雪が降ってから少し解けて地面が
濡れているという状態です。勿論、
CODE40スパイクもテーマです。ち
なみに土台のテストもありました。
■土台の話
 枕木にはスパイクが簡単に入ります。でも枕木自体はスパイクを保持できません。実は
土台が問題です。ベニヤも5mm位ではちょっと心もとない感じです。スパイクする場合は
9mmは欲しいところです。ただ角材を使った場合、木の目を横方向にすると5mmでも大
丈夫です。タテ方向は割れやすく、保持も弱くなります。
ハンドスパイクを躊躇する一番の理由は、ポイント製作だそうです。確かにレイアウトでも
脱線など問題が多いポイントを作るのは不安です。私自身がそうでしたし「時間がかかる
だろうなあ」という思いもありました。でも実は思ってるほど大変でもないんです。今回は、
時間も測ってみました。枕木は2×3のヒノキ角材です。I氏の図面をコピーして貼り付けて
カットしながら敷き詰めました。所要時間30分。レールの加工に30分。スパイクと調整に
1時間でした。今回角材をテストしたのには理由があります。それは後で・・・
今回選択したのはY型の8番ポイントです。北海道の駅では一番必要な形です。スパイ
クした後、フログをハンダ付けして電気的なつながりをもたせ、補強します。
LAZYJACKの先端軌条を取り付けました。実はこのポイントは、I氏のアイデアでリードレ
ールとトングが一体です。ジョイントがないのでスプリングポイントのようです。でも、これが
なかなかの優れもの。LAZYJACKは0,3mmで動作させるのですが、充分に動いてくれ
ました。STステインで枕木を着色、レールも色を差しました。ここまでTOTAL3時間です。
3×3の角材(手前)でもスパイク。ちょっと犬釘が頭を出します。そう鉄橋やターンテーブル
用です。

あえて角材枕木にスパイクしてポイントを作ってみる・・・(Railは♯60)

この板は次期レイアウト製作の資料です。これを眺めていると、あそこはこう、ここは
こう・・・というふうに構想(妄想)が膨らんでいきます。素材を直接使ってきた私にし
ては慎重な!そうなんです。皆さんが走らせられるレイアウトという事で、あらゆる車
種が入線できる事が前提です。私は96や9200や8100クラスが走ればいいので
すが、皆さんという事でC62重連も入線可能にしたいなあ・・・(希望)