坊主岩を作る−3

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レールをスパイクしていきます。作業は同時進行です。川の部分にプラスタークロスを貼
ります。この時、水(エポキシ)を流す部分は、きっちりと目止めをしておきます。今回はT
OMIXのプラスターを撒きました。枕木は墨汁を薄めたものを塗りました。
レールのスパイクが終わったのでポイントを動かすロッド用のパイプ(外径1,4mm内径
1mm)を2等辺三角の位置に取り付けました。3mm(ストローク)が底辺で2辺が5mm
です。自然石積みの壁はストローで押しています。ちょっと変形させながらすると、形が揃
わず「らしく」なります。押しが足りない部分やめくれた部分は竹串で直します。
いよいよ地形作りに入りました。スチレン
ボードを切って貼って大まかな形を作りま
す。勿論、この形は計画に入っていますが、
実際の工作では少しの修正が必要です。木を立てますからスチレンボードで埋めます。
角がたったところをバーナーで丸めておきます。着色はWS社の各種の色を混ぜて水で
薄めて塗っていきます。川の岩はTOMIXのプラスターを水と1:1で割り、木工ボンドを混
ぜてゴム型に入れて一晩固め、更にオーブンで焼いたものです。
着色は薄い色を何度も重ねるのが失敗しないコツです。落ち着いたら草を植えていきま
す。この草は秋色にする為、パウダーやドライフラワー、レッドオニオンなどを細かくしたも
のです。
上の自然石積みも表現して着色しました。そして草を植えます。傾斜のキツイ所は木工ボ
ンドを2倍くらいに薄めたものを地面に刷毛で塗り固着させました。さらに通常の水溶液を
降らせます。山から出る部分は、濃い目の色を塗って砂利などを固着させたあと、エポキシ
系を着色(エポキシ主剤)して流し込みました。この後、透明をもう一度流します。今回は右
の写真の「ハイ・グラス・コーティング」という商品を使いました。抜群の透明感と潤い感で
す。今まで使った中では最高です。本来は塗料なので厚くなると固まりにくいかと思いまし
たが、20分で硬化が始まり、一晩で固まりました。白い蓋が主剤、黒い蓋が促進剤です。
1:1です。硬化促進剤が減っているのは主剤の着色分です。
バラストも固着させて下草が生えた状態です。これから木を植えていきます。今回バラ
ストはJAMで見つけたモーリン社の「モデルストーン・幹線用」(天賞堂扱い)を使いま
した。色は木曽に似合いませんが、どうせ着色します。
滝を作りました。ガラス板にグロスポリマーメディアム(通称グロメデ)を刷毛でらしく盛り
付けていき(空気を入れるようにする)一晩乾燥させたものを剥がしてグロメデで貼り付
け、ひっぱります。岩に馴染むようにグロメデでなぞります。WS社のリアリステックウオ
ーターでも出来ますが、透明感がありすぎます。
川にはりアリステック・ウオーターを筆につけ下流からウネウネとさせていきます。この感
じは作業してみると分かります。流れが感じる水になりました。
王滝村からいただいた小冊子「王滝村の森と自然」から坊主岩のウグイ川とヒノキの林
の写真です。

木を作るぞ!

木を作る下準備です。木曽には今は胸の高さで直径が1mを超える木が少なくなってい
るそうです。模型で11mm以下ということです。普通の森林鉄道が走るところはその半
分以下でいいわけです。立派な木なら切られていますよね。そこでいつもの割り箸が針
葉樹の幹にピッタリです。ピラニアで木肌を表現します。上に写真を挙げた理由がお分か
りいただけたと思います。右はスポンジ(近藤式桜の材料)を着色(水性タミヤカラー)して
ミキサーにかけたものです。使い方は上の左の写真で分かります。
森は高木(ヒノキなど)、亜高木、低木(潅木)、草木、蘇苔(コケ、シダなど)で構成されて
います。模型では全てを表現していたら大変な事になります。実際の森でもこの5層が形
成されている訳ではありません。でも部分、部分で表現するとリアルな感じになると思いま
すし、この構成が頭に入っている事が重要です。最初に撒いたものは蘇苔類、落ち葉、枯
れ木の表現のつもりだったのです。石積みの上にジオラマモス、フィールドグラスなどで、
目立たせ、ファインリーフやオランダフラワーは亜高木や高木にして、針葉樹も高木にする
というのがいいでしょう。潅木は半端なファインリーフ、オランダフラワーで表現します。潅木
は幹がなく枝だけで構成されています。以上のことを実際の作業で復習しましょう。
「王滝村の森と自然」より抜粋
本物の苔類を細かくしてみました。サイズが分かるようにモーターカーを置いてみました。
右の緑の濃いのは本物の王滝線廃線跡で採取した石積みの苔です。上であげたパウ
ダーの使い方です。オランダフラワーにレッドブラウンを吹いて、スプレーのりを枝に吹き
パウダーを付けたものが右の写真の木です。


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