軽田子に置く、バス車庫と機関庫の製作をアップする事で、建築模型を安直に作る
方法を書きます。この両方の建物は内側も見えるのが難点・・待合所でテストしたの
も実は、この為でした。下見板は思ってるほど大変でもなかったので頑張ってみま
す。治具は作らなければ・・・・最初は簡単なものから作ります。
最初にトライするのは保安車両庫です。簡単な形ですからエクササイズにはピッタリで
す。1間半(33mm)×1間半で簡単な図面で製作開始です。柱は2mm角材です。
切り出した材料をゼリー状瞬着でとめていきます。模型店で瞬着の付かない工作板を
売っていますから、その板の上で合わせると綺麗にいきます。
バスウッドの角材各種で斜めに板を貼った扉を作ります。取り付け後、錠となる角材を
とびらに付けました。位置は人間が外せる高さです。
着色は墨汁薄め液です。屋根はプラストラクト社の成形材を貼ります。グンゼのステンレ
スを下地として塗っておきました。
錠にはL型のひっかけを0,3mm洋白棒でつけておきます。屋根は波型トタンが錆びて
変形しているのを表現する為に、ライターで炙って、曲げたりへっこませたりします。これ
は、やり過ぎないように注意します。そうして変形させた部分を中心に、グンゼのラスト(
サビ色)を差します。土台に枕木とレールを付け、建物も付けます。仕上げはパステルや
各種パウダーです。レールはハンブロールのNO62と63を使いました。屋根もほとんど
赤になるほどに色差ししました。扉を面倒でも一枚づつ貼ったのは、破れた表現をする為
でした。建物は完成したイメージを持つ事が大切です。(うまくいかない事も多いのですが)
軽田子鉄道のカーブポイントの所に置く転轍小屋です。ポイント・モーター導入以前に
使われていた設定です。サイズは小さいのですが、窓や扉がある分、ちょっと難です。
今回は市販の枠を使わずに、自作しました。材料は透明アクリル板と1×0,5mm角材
と0,5mm厚バルサです。戸は22×11の外形サイズ、窓は11×11mmです。2mm
角材と建築模型材料の下見板で形にします。土台は2mmバルサです。
屋根の梁をつけてから着色しました。波トタンは今回はエコーの真鍮製を使いました。
屋根はグンゼのラストやハンブロールのNo110や63、63でトーンを付けました。この
建物は戸と窓が全てです。これさえ、うまくいけば簡単です。そして、この面倒な作業を
すると、何でも作れる気がします。(笑)
用途 | 実寸法(mm) | 模型寸法(mm) |
*窓(一般的な) | 910×910 | 11×11 |
*戸 | 910×1820 | 11×22 |
*平屋の高さ(軒下まで) | 3,000 | 35 |
床の高さ | 450 | 5 |
床から天井まで | 2,250 | 26 |
*二階建ての高さ(軒下まで) | 6,000 | 70 |
*窓の高さ(床から) | 360 | 4、5 |
*屋根の軒先 | 750 | 9 |
*コンクリート土間の厚み | 150 | 2 |
*あくまでも一般的な寸法です。家屋は地方や大工によって差がありますから、そん
なに神経質になる事もないでしょうし、レイアウトの建物は1/80や1/87より小さい
方が実感的だったりします。日本家屋の基本寸法・1間=6尺=1,820mmさえ押
さえれば問題ありません。屋根の傾斜も地方によって違います。私は写真で見た感
じを優先しています。
縮尺は拘ると全て実寸に基づいて作りたくなるものですが、模型では不正解になる
事が多いようです。「田宮の仕事」という本があります。田宮模型の社長が書いた本
なんですが、模型は縮尺通りに作ると実感的でなくなるそうで、匙加減が・・・
■接着剤と塗装について
私がゼリー状瞬着を使うのは、どんどん作業がすすめられるのが理由です。それと塗
料に水性、シンナー系を使う場合も問題ないからです。ボンドは時間がかかる。水分で
変形する。塗料でバラバラになる事を経験しているので使いません。窓のアクリル板と
角材はシンナーで薄めたゴム系(黄色いやつ)です。細筆(専用・古い筆)で塗ります。
着色は墨汁薄め液ですのでアクリル板は汚れません。汚れても水を含んだ筆で擦ると
取れます。
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