ストラクチャー

 

 ここでのストラクチャーは広い意味をさします。国電の高架も車両も含むのです。ガーダーは市販の
 ものに適当な大きさがなかったので自作しました。イラストボードとプラのアングル材です。リベットは
 エコーの車両用を使いました。

 

 高架を走る車両もストラクチャー扱いという罰当たりなことをしています。みのるさんに譲ってもらっ
 たホビーモデルの101系です。この車両(実物)には色々な思い出があります。

 

 照明はKATOのライトユニットを使っています。集電は単純に前後の台車からです。これでも安定し
 て点灯する16番は、ある意味すごいなあ。

 

 高架の架線柱は、最初、コンクリート柱にしたのですが、あの頃のビデオとか写真集を見ると、架
 線柱はトラスのものが、ほとんどでした。急遽、計画変更です。ワールド工芸の製品を入手して組
 みました。

■昭和の建物

 

 最初にMsコレクションの「かどや」を買って作りました。これを完成度の基準にして建物を作って
 いく魂胆です。右の真ん中は「とれいん11月号」に付録で付いていた型紙で作ったアパートです。
 オリジナルのままではなく、自分が学生時代に住んでいたアパートを思い出しながら製作しまし
 た。左が信号塔です。路面にはかかせないストラクチャーです。

 
 
 ストラクチャーの製作の実際を書きます。例えば「ストラクチャーモデリング」(機芸出版)に掲載
 されている郵便局の図面があります。これを信用金庫にしようと思いました。工作用紙に手持ち
 の窓に合わせて製図してから、切り出します。それを四角に組み、角材の補強を入れながら、
 飾りの石材を表現するために工作用紙の裏側を表面にパーツごとに切り出し、貼っていきます。

 

 上部の飾りは角材などで表現します。それが終えたらアサヒペンのストーン調スプレー(サンド
 ストーン色)を吹き付けて石の感じを出します。乾燥したら窓をはめ込み、看板を付けて完成で
 す。紋田町にあるので「紋田信用金庫」にしました。

 

 街をブロックに分けて5mm厚のボードに完成した建物を配置します。目線の位置で確かめて
 違和感がないようでしたら固着します。いよいよ地面から小物へと仕上げていきます。

 

 よく線路脇で見かけるコンクリート板の塀です。1mm厚のボードに1×2mmの角材を貼
 り付けます。塀の高さは22mm、実際の寸法で1間(1,820mm)です。デッキタンを塗り、
 ストーン調スプレーを吹き付けました。乾燥したらポスターなんかを貼り、エナメルのアース
 カラーとダークグレィを混ぜて、薄めて溝など凹んだ所に流します。板の幅は4mmです。



 

 道路脇のガードレールは、あの時代は今ほどありませんでしたが、それでも要所に使う
 ようにしました。プラストラクトの半丸棒(MRH−60)を二本並べてタミヤセメント(流し込
 みタイプ)で接着します。支柱は1mm丸棒の先を炙って丸くして切り出し貼り付けます。
 信号機は、WEB上の専門サイトから使えそうな画像をプリントアウトして、その写真に
 イラストボードとかストローなどで立体感を付けます。

 

■紙製プリント建物の可能性

 

 街並みを作っていて一つ一つの建物をキッチリ作っていると、時間がいくらあっても足りません。
 今回、ホームページビルダーに付属している「ウエブアートデザイン」というソフトでプリントの
 建物を作ってみました。単体で見ると立体感に乏しいのですが、街の中、特に両隣に建物が
 来る場合には充分な雰囲気を出してくれます。戸や窓はOHPフイルムにプリントして組み合
 わせています。こうした建物もアリかなと思いました。