「世界遺産を作る・オーストリアの旅」2
まさに映画「サウンド・オブ・ミュージック」の世界です。ここは牧草地ではありません。雑草が芝生
のように緑色なんです。向こうの山の間も同じです。右手のクリーム色はBreitenstein駅です。
センメリング鉄道の核心部で最初に訪れたのが、この手掘りトンネルです。上の写真の後方にあり
ます。ÖBBのOBの方と一緒で、苦労せずに近づく事が出来ましたが、かなり危険な場所です。
岩盤がしっかりしているヨーロッパならではです。ポータルなしで平気なんですからねえ。奥に明かり
取りのアーチの柱が見えます。150年前に掘ったまま、現在まで使用されている隧道です。
反対側もすぐに短いトンネルになります。こちらは丘をくぐるのでポータルがあって壁も石積みです。
Breitenstein駅に向かいます。列車が駅に入線している所です。右へ大きく曲がって写真を撮って
いる場所で上のトンネルに入り、それから手掘りトンネルに行くという位置関係です。左にカルテ・
リンネ橋が見えます。オメガループの連続で、まるで模型のレイアウトみたいです。
普通列車がBreitenstein駅を出発。ここを製作予定の呉尾さんは資料作りに余念がありません。
跨線橋がないので線路を横切ります。昔は日本にも、こんな駅がたくさんありました。踏切がとても
いい感じです。線路を歩いてカルテ・リンネ橋に向かいます。ÖBBの方が一緒だから出来る事です。
ガケ崩れ止めのアーチも、なんか、お洒落です。レイアウトに採用したいデザインです。
長さが16mしかないトンネルです。模型で作ったら嘘っぽくなるでしょうねえ。
のんびり歩いていると危険です。5〜10分間隔で列車がやってくるのですから・・・案内のÖBBの
方は、携帯電話で信号所に列車の位置を確認していました。機関車の単機回送もあります。
カルテ・リンネ橋が見えてきました。普通列車が通り過ぎます。列車がやってくると谷にコダマして
上りか下りか判別しにくいのです。気付いた頃は目の前です。
橋を反対に渡り高い位置から撮影。これ同じ貨物列車ではありません。タウルスがいいです。
下から見上げたカルテ・リンネ橋です。スタッフが2段目に写っているので大きさが分かります。
上の写真の反対側(坂で上がる)から見下ろしたところです。りんごの木に花が咲いていました。
気付いた方は気付いたと思うのですが、これだけの重量級の交通量なのにセンメリング鉄道は、
なんと木製枕木なんです。レールフェチの僕は大騒ぎしてました。レール継目部分は枕木2本で
しっかり固定されています。他の部分は犬釘だったりします!!!
センメリング駅にある世界遺産記念モニュメントです。昔の綺麗な色の気動車が飾ってあります。
手入れの行き届いた保存の仕方です。ボランテアに任せているあたり、流石です。センメリング鉄
道の設計者カール・リッター・フォン・ゲーガの碑があります。
きれいな駅舎です。ちょっと面白味にかけるのですが、スタンダードな形で模型にしたい感じです。
この駅、僕の中でのハイライトはここです。先がトンネルになっていて手前がダブルクロッシング
ポイントなんです。模型のレイアウトに使えそうなシチュエーションです。左は貨物駅です。
貨物ヤードを撮影していたらタウルスがファインダー内に通過です。あいにくの雨でした。
駅の中はちょっとした博物館になっていて、地元のマニアが作ったカルテリンネ橋の模型が飾ら
れていました。HOゲージですから3m位ありました。機関車はOBBクロコダイルです。
最初のグロニッツ駅に戻り、旧型客車の特別列車に乗ってセンメリングを乗車体験です。なんと
贅沢な旅でしょうか!
カルテリンネ橋を通過。乗車していると注意していないと気付かないほど「あっ」という間です。
。
センメリング鉄道の終点・ミュルツシュラーグMürzzuschlag駅に到着。ここには鉄道博物館があり
ます。ÖBBのご好意でヤード内も見学出来ました。
ヤード内には機関車が並んでいます。左に映っているレールカーはセンメリングに入線しないの
で、グラーツ方面行きです。日本に比べて架線柱が華奢な感じです。地震がないからでしょう。
真っ先に停車していたタウルスと1144の重連を見に走ります。逆光なのが残念。反対は本線
側なのでさすがに行けません。
1144を僕が作る(市販車両をいじる)予定なので、そちらを取材しなければいけないのに・・この
情熱が買われてタウルスも使える事になりました。それにしてもカッコいい〜
1044と1144、ヘッドライト下のテールランプが違うくらいなんだけど、違いを知りません。下の写
真は比較の為、グロニッツ駅で撮影したものをアップしました。
ヤードの機関車群です。左のオレンジに黄帯は旧塗装です。特別塗装のタウルスはあまり好みで
ないので、あまり撮影しませんでした。
鉄道博物館に向かいます。写真は昔の機関庫とターンテーブルで、ここも博物館になっています。
ターンテーブルは今も可動するそうで博物館内の車両を動かすのに利用されているとか・・・
気になるのはターンテーブルの架線の張り方です。やはり変なのかも・・・
TOPページへ戻る オーストリアの旅3へ