「世界遺産を作る・オーストリアの旅」3
博物館の外にあるトラバーサーの構造が面白かったです。左に50型蒸気機関車のテンダーが
切られて置いてあります。何と続きは中にあるのです。何も切らなくても・・・
オーストリアがナロー天国なのは有名ですが、こんな客車もありました。どこぞの何という説明が
一切ないので詳細は分かりませんが、実にチープな構造がナローっぽくて好きです。
博物館入り口にあった灰皿です。ヨーロッパはどこも喫煙には厳しいのですが、オーストリアは
喫煙者も多く、ゆるいんです。蒸気の先輪かな。広告と思しきプレートが面白いです。
中の展示物で気になったものを紹介します。これはナローのコッペル。黒一色でないのがいか
にもです。それにしても赤と黄緑の組み合わせとはまいりました。暗くてピントが甘かったです。
保線作業用のモーターカーがズラリと並んでいました。この手のもの大好きでゾクゾクします。
特に好きな一両です。シンプルイズベストです。でも移動だけ?エンジンはダイムラー!
機関庫の中にはこんなサイドタンク小型蒸気もありました。撮影には条件が悪いです。それとも
腕がないのか!<そうですね、たぶん・・・
1040はÖBBにとってエポックメイキングな車両らしく、あちこちに保存してありました。僕には
木曾の酒井のボギー機関車に見えてしょうがないです(笑)
こんな好ましい2軸客車がありました。塗装が剥がれているところを見たら、板張りなんですね。
模型的に見ると、HOで、こんな客車2両と小型機関車があれば、日本でももっとレイアウトが普
及するだろうなあ〜国鉄となったら17、18、20m級客車ばかりですからね。結局、炭鉱か地方
鉄道になっちゃうんです。オハ35とか急曲線には似合わないですから・・・
駅に戻って車を置いたグロニッツに戻ります。赤黒、グレーのÖBB客車は模型でもお馴染みで
こういうのが当たり前にあると嬉しくなります。
途中の駅に置いてあった機関車です。やはり勾配区間なのでD軸かE軸になります。博物館の
コッペルもそうでしたが、煙突の形が北海道の或るD51を思い出させます。トンネル対策かな。
何気に後ろに置かれたロープウェイが、いかにもアルプスです。
グロニッツから車でガイドの案内で山まで行きました。途中から山登りです。別荘が多いので意
外に犬を連れたご婦人に会ったりします。上まで行くと、こんな眺望が開けていました。旧20シリ
ング(今はユーロです)に書かれた絵の場所です。橋が模型のように見えます。左がカルテリンネ。
日本に戻ってから昔に旅行した時に残してあった外貨を調べたら、ありましたよ。20シリング
表はカールおじさんです(笑)あの頃は知らなかったんですよね。カールおじさん、センメリング
完成直後に亡くなっているんですね。
空が晴れてアルプスが見えてきました。カルテリンネ橋の上をタウルスと1044重連の列車が
通っています。感動する風景でした。お札の絵はもう少し低いところからの眺めですね。
カルテリンネ橋の右側を見ると、こんな牧歌的な風景が広がっています。模型の草のシートが
ヨーロッパの商品にあって、嘘っぽいなあと思っていたのですが、この風景を見ると、あれを使
うんだと妙に納得しました。左にこの旅の2の冒頭にあったBreitenstein駅が見えます。真ん中
にはトンネルポータルです。右の上で左側を撮影したんです。
それから高速道路を走り、いよいよ僕の担当するグラーツに到着です。時計台が見えます。
車の中から撮影してブレまくっているのはお許しください。グラーツ最初の印象写真なので。
グラーツの駅前にあるホテルに宿泊。朝、やはり早起きしてしまいました。ベランダから眺めた
街の風景。左奥にシュロスベルグが見え、時計台もうっすらと見えます。
このベランダで路面電車を見ていると飽きません。通勤客を乗せた車両が次から次と駅に
やって来ては出発して行くからです。
屋根上機器を見るのに最適ですね。それにしても色々な車両がいます。2連や3連、勿論、
みな連接車です。この頃は、この車両に悩まされるとも知らずにね・・・
窓からの眺めに飽き足らず散歩です。ホテルの裏側の道、ガードが低い!線路には例の
僕の好きなレールカーが停車中です。このガードがどれ位低いかというと・・・
分かりますか、パンタが思い切り縮まってスレスレで路面が通過していくんです。ガードに
表記された数字は、なんと3,5mです。路面電車が通る道の高さじゃないですよね。
上のガード下を通ってまっすぐ1km位歩きました。左奥にガードが見えます。実はここは
路面電車の車庫なんです。レールがデルタ状に引き込まれています。グラーツにやって
くる前の下調べで、グーグルアースの衛星写真で発見していたんです。
予想通り、車庫でした。こういうのって妙に嬉しいもんですよね。係りの人が居なくて中を見る
事は出来なかったのですが、入れ替わりで出発する車両は押さえました。6時半ですねえ。
車庫の横で撮影していると、通りがかりのオジサンに「スパイか?」と冗談を言われました。
昔、オーストリアは共産圏と接する最前線の国でしたから、あながち冗談でもなかったので
しょうけどね。広告車両が出発です。運転手が手を振ってくれました。「グーテンモルゲン!」
車庫前に居ると、次から次とやってくるんです。もう少し早起きしていれば車庫にビッシリと
並んだシーンを撮影出来たでしょう〜う〜残念。
もうホテルに戻らないとスタッフが心配します。途中、こんな好ましいタバコ屋が!それにして
も、後ろのビルの色はなんだあ〜模型で再現したら絶対に嘘っぽくなる色です。
ガードの所まで戻ると、こんな旧型機関車が居ました。後ろは何とタウルス〜〜手前の木も
BOCSH製の嘘っぽい木と同じです(笑)
ホテル前です。左が駅で路面は僕の方へオーバルで回って来るんです。線路上なんです。
宿泊したホテル・ダニエル。妖しい感じのホテルです(笑)ホテルの字がアイビーで見えません。
朝ごはんを食べてスタッフと合流。いよいよ撮影です。
最初は駅に降りるシーン。駅の観察です。駅の内装もスゴイけど、駅前の意味不明なアートも
印象的です。モダンアートって見る人の感性が問われます。
駅の右側はショッピングモールです。このモダンな建物をどう表現するか悩みます。
駅の中の壁と天井はこんな感じです。すごいです。鉄道施設とは思えないです。
ホーム側に出て安心!ホームの番線にaとかbが付いているのは短い列車が2本止まり、場所
で行き先が違ったり、長くても行き先が違うヨーロッパならではのシステムです。模型用に写真
を押さえて、いよいよ核心の路面電車の取材です。
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