3日目の早朝、アレキサンドリアへ行くためにラムセス駅へ。朝の終着駅の雰囲気が大好きで
  す。ホイッスルの短い音が響いて、どこからともなくコーヒーの香りがしてきたり・・・

 

  駅には、どこの国でも新聞を売っている売店があります。買うのは男性が中心ですが、サンドを
  頬張りながら新聞を買うビジネスウーマンも居ました。

 

  街中で不用意に女性にカメラを向けると怒られますが、駅では平気です。駅を撮っている風な
  んですから。駅には色んな国の人たちが居ます。

  

  僕らの乗るアレキサンドリア行きの特急が入線してきました。ホームに止まると窓拭き係りが一
  斉に作業を開始します。でも、これ特急車両?と思っていたら、隣に入線した鈍行車両を見て
  納得しました。これ車両として綺麗な方でした。

 

  アレキサンドリアへ向かう車窓風景。豊かな農村地帯が続きます。円錐の塔は鳩小屋です。
  鳩はエジプトの高級食材で、ああした塔で飼って育てています。

 

  車内販売のオジさんにカプチーノを頼んだら、ガラスコップにネスカフェとクレープを入れて、お湯を
  少し入れ、ハンドタイプのモーター泡だて器でグジュグジュっと、「砂糖はいくつ?」とも聞かれ・・・

 

  テーブルの上に置かれたのがこれです。これ意外に美味しいんですよ。家でもやってみたい!

 

  畑の周りには防風林のように椰子の木が植えられています。勿論、ナツメヤシの木です。

 

  あまりに珍しいドームを持ったモスクなので思わずシャッターを切りました。窓が汚いのが残念。

 

  地中海に近づくにつれ空が赤茶から青に変わっていきました。アレキサンドリアのマスル駅に
  到着です。駅構内も明るく、なんか心も晴れやかになってきました。

 

  駅舎の全景です。明るい日差しに照らされて輝いて見えます。カイロとは光が違いますね。

 

  駅から北に向かって伸びるナビーダニエル通り、フランスでの感覚が身についているので、北
  に向かうと地中海というのが不思議な感じです。ブキニスト(本屋)が多い通りでした。

 

  通りを抜けると広場(サアド・ザクルール)があって、その向こうに地中海とカーイトゥベーイの要
  塞が目に飛び込んできました。子供の頃、見た映画(クレオパトラ)から憧れていたアレキサンド
  リアです。鉄道好きの私は上に映った架線も見逃しません。

 

  左に目をやると古い路面電車がのんびりガタゴトと走ってきました。自転車位の速度です。

 

  右を見ると停留所があります。こちらではラムル駅と呼んでいました。確かに駅です。黄色と
  水色の車両の始発駅でした。確かにトラムステーションですね。それにしても空が青い!

  

  広場で振り返ると、今日、宿泊するル・メトロポール・ホテルがあります。アレキサンドリアには
  近代的なホテルがたくさんあるのですが、私はどうしても古いホテルに泊まりたかったのです。
  ル・メトロポールは1902年創業です。エレベーターも古いフランス映画に出てくるような奴で
  すが、天井は宮殿のように高く綺麗なインテリアでした。予約はインターネットでして料金は
  80米ドルでした。バスタブも大きくゆったりと浸かれます。新しく便利なだけが価値じゃない!

 
 
  カイロに居ると喉がいがらっぽく痛かったのですが、地中海の風を吸って楽になりました。これ
  で11月末の空!歩いていると汗をかきます。半袖で十分なんです。

  

  海岸を散歩していると貸し釣竿屋がありました。日本なら竹でしょうが、こちらは葦です。さすが
  にパピルスの国ですね。コダイや鯵なんかが釣れるそうです。餌はなんだろう・・・

 

  写真で見るとかわいい子供達(笑)この日はイードル・アドハー(犠牲祭)最後の日曜日で小学
  校が3校くらい開放されたように子供だらけ。「ウエルカム」「ホワッチュアネーム?」の繰り返し
  2,3人なら可愛いけど、10人超えたあたりから「お前ら!うるさい」という気分になります(笑)

 

  アレキサンドリアに来た目的のひとつのレストラン・フィッシュマーケット。海岸沿いにあって
  観光客ばかりでなく、地元民にも大人気のお店です。

 

  テーブルに着くと焼きたてのエイシ(ピタパン)とマッザ(アラブの前菜)が自動的に並びます。
  その間に氷の上に並べられた魚や海老や蟹などを物色して調理法を指定します。グリルとか
  フライとか・・・私はヤリイカのフリトゥを注文しました。それとお目当てのシーフードライス!美
  味しいです。二人で50ドル位でした。エジプトでは海老は高いです。

  

  お腹が一杯になったので散歩です。レストランの向かいにあったアブル・アッバース・モスクと
  シュワルマ屋さん。ガスですね、屋外で食べると旨いんです。エジプトは羊料理が少なくて、牛、
  鶏が中心のような気がします。どうやら羊はヨーロッパと同じく値段が高いごちそうのようです。

 

  お祭りなのでモスクの前に移動遊園地があります。子供達の歓声の賑やかな事!

 

  ママがアラビア語を片言話すので写真を撮ってくれ〜とせがんだ家族連れ。渡せないじゃん!
  でも喜んでいました。その横で僕もパチリ!アレキサンドリアの人たちは解放的です。お姉ちゃ
  ん!メールくれたら写真送るからね。

 

  ホテルにチェックインした後、フロに入って出かけました。夜になっても賑やかです。大晦日です
  からね。(イスラーム暦での話)ホテルの斜め前にあった店が旨そうです。こういうのって野生的
  な勘が働くんですよね。タベルネだ〜地元民はタヴァーンと発音していました。

 

  この店はピザやスパゲッティが有名なんですが、実はこのシェフが作っているオリエンタルパイ
  が私は目当てでした。薄く延ばした生地に油を塗りながら具をのせてたたんで焼くんです。店で
  食べる人は少なく、持ち帰りがほとんどでした。エジプトの代表的な家庭料理です。

 

  深夜になっても人の波は収まらないんです。車の間を人が抜けていき、ヒヤヒヤします。


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