モロッコの旅ー4

 ■アトラス越えてワルザザートへ

 

  朝早くに出発です。なんか不自然なヤシだなあと思ったら、アンテナ(?)を人工的にヤシの木の
  ようにしているんです。葉っぱは作り物でした。観光地として風景にこだわるマラケッシュのこうい
  う所は見習うべきですね。

 

  移動中、バスの中から撮った写真は多いです。走って揺れているので難しい条件です。通った
  村のレストラン。店先にタジン鍋並べていました。朝からは食べないよね。右の寸胴から湯気が
  出ていますが、たぶんハリーラ(豆のスープ)でしょう。あれとパンが朝ごはんだよね。

 

  山をグングン登っていきます。ツアーに一人参加されたきれいなお姉さんと仲良くなりました。
  「はい今!」という彼女の掛け声と共にシャッター切った一枚。谷あいは水があるので緑がい
  っぱい。でも山に草木がありません。

 

  日本でいえば峠の茶屋みたいな所でトイレ休憩です。山の斜面に村が見えます。ここで海抜
  1600mくらいです。今日はこれから2000mの峠を越えるんです。

 

  この嘘のような空の色!山は3000m級です。一番高いのが4165mのトゥプカル山です。森林
  限界を越えて緑がないので断層が見えます。地表が隆起した事が手のとるように分かります。

 

  峠の麓にあったアルガンオイルのお店。最近、日本でも有名になってきましたが、なにしろこの
  木はモロッコにしか自生しなくて、しかも100kgの実から1リットルしか取れないので、希少かつ
  高価なんです。原産のモロッコでも数千円します。

 

  隣にはアルガンオイルを使ったレストランが併設されていました。ここはベルベル人女性が自立
  できるように援助している組合がやっているので、パッケージとか洗練されていませんが、他より
  安く感じます。

  

  店では女の子達が手作りの実演をしていました。その手間の掛かり方は半端ではありません。

 

  ウネウネとした道を峠に向かって登っていきます。さっきのアルガンショップが見えます。

 

  もうすぐ峠です。めちゃめちゃ怖い道です。あちこちガードレールもありません。保護領時代に
  フランスが作ったというから、50年前の道路です。ひえ〜谷には小さくオアシスが見えますが、
  車輪が外れたら木がないから、あそこまで落ちるでしょうねえ(笑)

 

  ようやく峠です。高山病ではなくて、恐怖でボーッとしていました。ほんと高い所は苦手です。

 

  峠から東を見た写真です。標高が2000mを越えているのに暑い風が吹いています。アメジスト
  という石を持った物売りがうるさい事。勿論、ニセモノです。営業妨害してごめんね〜本物みたい
  な値段を言うからだよ〜かわいい値段なら許せるけどね。

 

  下りの道はマラケッシュ側と違って断崖絶壁ではありませんでした。こんな段々畑があります。

 

  この写真は一体何を撮ったんでしょう〜自分でも分かりません。変わった虫でもいるのかと目を
  凝らしてみましたが・・・右は針金ですよね(笑)よっぽどボーっとしていたらしくケバブの昼ごはん
  を写真に収めませんでした。そこで出た野菜のタジンが美味しかったのにねえ。(ママの写真↓)

 

  食事の後、世界遺産アイト・ベン・ハッドゥへ向かいます。ベルベルの人々が外敵から村を守る
  為に築き上げたクサル(要塞化された村)です。チュニジアにクサール・ギレンという所がありま
  すが、それと同じ意味です。

  

  小高い丘に日干し煉瓦で作った村は形容しがたいムードがあります。今も要塞の体で、こんな風
  に川を渡らなければいけません。光で刻々と色が変わっていきます。

 

  今までにも色々な映画の撮影地に選ばれてきました。この日も映画撮影が行われていました。
  ベルベルの騎兵隊が居ます。モロッコ馬です。私は王様のように、ど真ん中を通りましたが、お
  一人遠慮されて(日本人的ですね)後ろに回られた方がいます。あ!危ないなあ〜と思ったら
  馬が暴れて一人落馬・・・馬の後ろにそーっと回るのは危険ですよ。馬は臆病なんです。蹴ら
  れなくて良かった。それはさて置き、素晴らしい風景です。

 

  城壁に囲まれた村の麓は畑になっていますが荒れていました。今は6家族しか住んでいないそ
  うです。多くは対岸の新しい村に引っ越しています。電気も水道も通っていますから。

 

  村の上に登って対岸の新しい村を見ます。川原に居るのはさっきの映画の撮影隊です。向こうに
  見える山は今日越えてきた山です。

 

  反対側の眺望。ラクダ隊にしても騎馬隊にしても、ここを攻め落とすのは簡単ではないですね。

 

  村に流れる川の上流側です。川が流れている周囲には緑があるのですぐに分かります。

 

  アイト・ベン・ハッドゥの全景。「何この色」と思わずつぶやいてしまいました。お隣の人も頷いてい
  たので皆さんの感想も同じなんでしょうね。忘れられない風景になりそうです。

 

  ワルザザートに到着!宿泊するホテルがクサル風。なんともかわいいホテルです。部屋もカワ
  イイサイズでした(笑)砂漠に近くなったからしょうがないですね。マラケッシュが豪華過ぎたん
  です。夕方でも暑くて、部屋に居るよりも外に居る方が気持ちいいです。

 

  食事の前にワルザザートの街を散策しました。スークの隣にある広場です。夕方なので街の人
  が一杯なんです。観光客があまり居ないせいか、随分、話しかけられました。

 

  広場に面した陶器屋さん。スパイスも売っているので地元民用です。欲しいけど、持って帰るの
  が大変だから断念しました。どうせ買うなら炭入れる七輪のような台も欲しいし・・・この後、金物
  屋でアルミのタジン鍋をみつけて購入!20cm位で30DH(300円位)でした。これで我慢(笑)
  ホテルの食事はマラケッシュと似たような当たり障りのないものばかりで食欲が湧きません。昼
  の肉がまだ消化されていないのかもしれません。動いてないものね。サラダとパンだけ食べて
  シャワー浴びて寝ました。


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 ■ママのアルバムから

 

  アイト・ベン・ハッドゥのレストランの食事。サラダの盛り合わせ。さっぱりした味付けでした。

 

  サービスの男の子は「らくだ〜」と日本語で言っていたけど、牛肉のカバブ。見た目は貧相だけ
  ど、味はよかったですよ。お代わりがありました。

 

  その絶妙な味付けに舌を巻いた野菜のタジン。カバブの付け合せだったんですね。

 

  ママが自画自賛する一枚。たしかにカワイイ。しかも走っているバスから撮影したんだからね。

 

  アルミのタジン鍋の値段交渉をしている写真ですね。町の普通の金物屋さん。彼の表情がいい。

 

  ミントティに使う砂糖の塊。円錐形なんです。12,50DH値段は安いけど持って帰るのに悩む。